林道ファン〜林道探索が好きなバイク乗りの備忘録

林道にロマンを感じるバイク乗りが、日々変わりゆく関東甲信越の林道を実走調査して記録に残しています。

千葉県・鬼泪山林道の舗装状況 2018

完全舗装化間近?のマザー牧場へと上る完抜け林道

探索年:2018年2月

所在地:千葉県富津市

舗装状況:完抜け一部ダート

難易度:車重200kg以上走行可

一口メモ:館山自動車道の富津中央ICから僅か10分の場所という近さの房総を代表する林道。高速から降りてすぐにアプローチできる林道としては、金谷元名林道に次ぐ近さの林道といえるでしょう。近年、下から順次舗装されていて、あと数年で完全舗装されそうな雰囲気です。

 

房総半島の丘陵地に位置し、千葉県民にとっては東京ディズニーリゾートよりもマザー牧場と言われるほど魅力的で、千葉県を代表する観光地であるマザー牧場の付近には舗装林道を含め、正規に走行できるダート林道が数本残っています。

ツーリングマップルにも掲載されている鬼泪山林道はかつて全線にわたり未舗装で、途中は急勾配で適度なガレ場もあり、林道好きにとってこの林道だけでも走りに来る価値がありましたが、年々下から舗装化されてきています。

この分だと、数年以内に鬼泪山林道はマザー牧場側まで全線舗装されてしまうものと思われます。昨年2017年は舗装工事のため通行止め期間があり、今年になって走れるようになったので調査してきました。

 

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県道163号からは館山自動車道を越えたあとすぐの分岐を右折して鬼泪山林道へと進んでいきます。しばらくは民家が続きます。

 

  

  

 

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少し進むと左手に鹿野山をはじめ、なだらかに連なる房総の山並みが見えてきます。

  

 

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途中にカーブで消えていく名無しダートとの分岐があります。こんなおいしそうなダートを見て当然私が素通りしているはずはありませんが、この林道の詳細は次回にして先に進みます。

 

 

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少し進むと道が広く開けて、左に分岐がある地点に着きます。分岐の先には鉄製ゲートが見えています。この場所は数年前に舗装が完了しています。ここは未舗装時代はバイクブログでよく写真で紹介されていた場所ですね。

  

 

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2016年までに新規舗装化された地点です。結構な勾配で、舗装される前はちょっとしたクレバスやこぶし大の石も転がっており、R1200GSやアフリカツインなどでは苦労した区間でもあります。

 

 

しばらく登ると2017年に新規舗装された区間が現れます。真新しい真っ白なコンクリート舗装がまるで天へとのぼる絨毯のように上へと続いています。そう、オンロードバイクにとっては新たな未知のツーリングルートへ、そしてオフロードバイクにとっては全く意味のない落ち葉で滑るだけの恐ろしい呪いの道へと変貌したのです。

  

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この真っ白な絨毯は私を天国へと導いているんですか?あれ、私はもう死んでいたんですか?

 

  

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でも安心してください。新規舗装化区間を過ぎるとまだ残っていました、未舗装区間が!

   

  

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気持ちの良い踏み固められた砂利のダート区間はまだ健在です。

   

 

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ダートのままマザー牧場側の県道93号線に出ました。

 

  

この林道も大変残念なことに、大半が舗装化されてしまいました。数年以内には今回走行できたダート区間もなくなってしまうのだと思います。ちなみにダート区間の延長は現在2km前後です。

 

 ➡鬼泪山林道の名無しダートを探索する。

 

 

(2018年9月公開)

 

林道探索記事での舗装状況と難易度の表示について

当林道探索記事において、舗装状況と難易度の位置づけについての解説ページです。舗装状況については、探索後に新しく舗装された場合には当時の記事の内容と異なることがありますが、再度探索した時には内容を随時更新していく予定です。
難易度の位置づけについては、あくまで私レベルの技量で走った場合に最適と感じる車格のバイクを基準にしています。オフロードコースなどで走りこんでいる、プロ級の技量を持ったライダーの方にはなんの参考にもならないと思うので、たまたまこのページにたどり着いてしまった場合は軽く笑い飛ばしてください。
 

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もくじ

 

 

舗装状況の表示区分について

 

完抜け全ダート→起終点では別の道路や林道とつながっており、行き止まりではない林道で、途中に舗装区間が全くない未舗装林道。(U字溝前後などにある舗装部分は除く。)なお完抜け林道は路面が良く整備されていて、普通四輪車でも問題なく走行できる林道が多く、ツーリングマップルにもおすすめ林道として表示されていることが多い。

 

ピストン全ダート終点で行き止まりの林道で、途中に舗装区間が全くない未舗装林道。本線林道の支線とされている林道も多く、行き止まりが確定している上に基本的に四輪の走行跡が乏しいので、廃道に近い状態となっている林道も多い。また、森林伐採作業のために突如路面が整備されて、大型トラックが頻繁に出入りする作業路と化する時もある。

 

〇〇ダート原則未舗装林道だが、急勾配区間などでコンクリート舗装がされている区間などがある林道。急勾配なカーブ区間が砂利路面だと通過に気を遣う場面も多いため、勾配の特にきつい部分が舗装されていると逆にありがたいと感じる時もある。

 

〇〇一部舗装未舗装区間が長く続くが、途中から舗装に変わる林道。または舗装区間と未舗装区間が交互に現れる林道。未舗装林道が順次舗装化されて、ダートと舗装区間の割合が逆転してくると下記の区分に変わる場合もある。

 

〇〇一部ダート舗装区間が長く続くが、途中から未舗装に変わる林道。または舗装区間と未舗装区間が交互に現れる林道。未舗装林道が順次舗装化されて、最終的にダート区間がなくなってしまった場合、落胆のくやし涙を流しながら下記の区分に変えざるをえなくなる。

 

〇〇全舗装全区間で舗装されており、未舗装区間は全く残っていない林道。いわゆる「舗装林道」というもの。現在存在しているダート林道もいつかは舗装されていくのかと思うと、今あるダートに感謝して走りたいものです。

当サイトでは、舗装林道でも走り応えのある林道は取り上げることがあります。

 

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舗装区間からダートに切り替わるはずの地点で、新規に舗装化されて間もない真っ白なコンクリート舗装を目の当たりにすると、残念な気持ちになります。

 

 

難易度の表示区分について

 

車重200kg以上走行可→BMWボクサーGSやアフリカツインなどの車重200kg以上のアドベンチャーバイクでも問題なく走行可能。林道は全区間にわたりフラットな路面で四輪の轍もしっかりとあり、重量級バイクでも安心して走行できる状態。

注)2019年現在私は車重200kg以上のバイクは所有しておらず、今後の方向性を考えるとこのランクのバイクで林道に踏み込む気はないので、記載はあっても参考程度で。

 

車重200kg未満推奨→(私が現在所有している)G650GSや排気量1000㏄以下の装備重量200kg未満のオフロードバイクなら無難に走行可能。車重200kg以上の重量級バイクは走れなくはないが、ガレやぬかるみが所々あったり、急勾配かつ道幅がかなり狭い箇所の通過で気を遣う場面ばかりで、おそらく楽しくないはず。(あえて重量級で攻め込む酔狂なベテランは除く。)

なにかと危険なオーラが林道入口からぷんぷんと漂っている、一般車はまず入り込まないような林道がこれに該当する。

 

車重150kg以下推奨→一般的に排気量250㏄以下のオフロードバイクしか走行に適していない林道。普通乗用車は通過が困難な路面状況で、それなりのガレや藪、時には深めのクレバスがあったりと、バイクを操って走破していくことがとても楽しい半面、危険も伴うので油断は絶対に禁物。狭い行き止まりなどで反転できないような重量級バイクは絶対に入り込んではいけない。四輪の走行跡が全くないようなピストン林道は特に路面が不安定で、車重の軽いバイクに限定していることが多い。

CRF250ラリーの車重は157㎏あり、パニアなどを装着した装備重量は160㎏を越えてしまいますが、私の250ラリーは強引にこの枠に位置付けています。(^^;)

 

上の区分にある250ccクラスのバイクでも通過が困難な、作業道や登山道化したアタック系の林道、完全に藪化し廃道状態となった林道は探索対象外です。(あくまで車道として生きている林道が好きなので。)

 

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木の幹からはい、ひょっこり〇〇!

こんな場所も250㏄の軽量バイクなら車体を傾けてクリアできることもあります。

 

 

 

自己紹介

 

自己紹介

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こんにちは、はじめまして。伝説のライダー加曽利隆さんを勝手に師と仰ぎ、生涯現役を目指して私も70代、願わくば80代までバイクに乗り続け、このサイトで記録を残していきたいと思っている、現在千葉県在住で40代のバイク乗りです。

  

20代の頃からバイクツーリングを趣味に、多くのバイクを乗り継いで関東各地にツーリングに出かけてきました。2012年にXR250の後継車として新しく販売されたCRF250Lを通勤用として増車したのがきっかけで、たまたま行った未舗装林道に見事にはまってしまいました。

 

ダート林道は誰もいない静かな山中の雰囲気を味わいながら、景色を楽しみつつマイペース(自分の場合はゆっくりの意)で走り抜けるのが最も楽しいと感じています。(誰もいない山中で事故を起こしたら本当に厄介なので。)

 

オフロードバイクの豊かなサスストロークを生かして、自然のままの林道を大地からあふれ出る生命力を存分に感じながら走り、景色の良い場所があればすぐに立ち止まり、時にはコーヒーでも沸かし、またトコトコと走り出すという贅沢な時間に幸せを感じます。そんな自由気ままに走る走行スタイルが好きなので、圧倒的にソロでの林道探索が主軸になっています。

 

あまり荒れていない支線林道の奥地にも興味本位で攻め込みます。あくまでも車道としてバイクで走行できる道までが探索対象で、完全に廃道化した道や、四輪車が走れないアタック系の道(登山道化した道なども含む)、車両走行禁止の林道は探索対象外です。また環境保護の観点から、地元住民の手で景観を大切に守られている場所に位置する林道も、公開は控えさせていただきます。

 

ピストンの支線林道は、完抜け林道と違い進んだ先はまず行き止まりが確定しているうえ、走行跡も極端に少なく廃道に近い雰囲気があります。初めてその入り口を見つけたときはやはり先が気になるので確認に行ったりしますが、一度走ったら基本的に次は走らない所が多そうなので、何かの形で記録に残していこうと思いました。

 

林道写真も数多く撮影していますが、林道の特性上基本的に同じような路面状況も多く、撮影後にアルバムとして眺めても、どこの林道だったか分からなくなったり、写真が増えて整理がつかなくなってくると、ただ見ていても楽しくないからというのも、このサイトを始めた理由の一つです。

 

林道は訪れる季節や年を変えると、同じ林道でも荒れなどで道路状況が全く変わっていたり、新たに舗装区間が増えたりするケースが多々あります。訪れるたびに新たな発見があるのも林道ツーリングの魅力ですが、自然放置による廃道化や、(林業関係者の方たちには申し訳ないですが)舗装工事予定の看板などを目の当たりにすると、正直とても残念な気持ちになってしまいます。

 

また、ツーリングマップルにも載っていないマイナーな林道も数多く存在しています。自分の次回以降の林道ツーリングの為にも、林道の位置を含めた記録を残していかないと林道所在地自体が分からなくなりそうなのも事実で、常に変わり続ける林道の姿を記録し、備忘録という形で公開を続けていけたらと考えています。

 

「あの道の先が気になる!」ストリートビューでは見る(進む)ことができないような道は大抵が林道です。林道好きはそんな未知の道の光景を自ら確かめる事に大きな興味と喜びを感じます。このサイトから、もしかしたら気になっている道の先を知る事ができるかもしれませんよ。(笑)

 

更新頻度は高くはありませんが、関東甲信越から(目標は日本全国ですが)未舗装林道がなくなるか、私がバイクに乗れなくなるまで長く続けていきたいので、たまに覗いて頂けるとうれしく思います。

 

 

バイクの愛車遍歴:ZZR400→BMWR1100RS→FJR1300→R1150RS→R1200GSADV-(増車)CRF250L-(増車)NC700X→VFR800X-(R1200GSADVから乗換えで)F800GSADV→F800R→(現)G650GSセルタオ 2013-(CRF250Lから乗換えで)CRF250ラリー 2017-(VFRから乗換えで)CRF1000L 2016→CB1100RS 2017→CRF1000LADVスポーツ 2018-(CRF250ラリーから乗換えで)(現)CRF250ラリーABS 2018-(CRF1000LADVスポーツから乗換えで)(現)CRF250L 2019

 

※青字は林道ツーリング専用車

 

アフリカツインでは高速利用での長距離ツーリングやオンロードでは楽しいものの、私の技量では狭くガレた林道には攻め込めず、2019年には原点回帰でCRF250Lに乗り換えてしまいました。これにより、現在は250ラリーと250Lとの同時所有という、周りから見たらおそらく理解不能?な状況になっています。

 

こうやって書き記してみると、ホンダ車を買い始めてからは、オンロードバイクを一時的に所有してはいるものの、最終的に全てのバイクがオフロードバイクに置き変わっていることが分かります。

初めて購入したバイクは大学生の時に中古で買ったZZR400で、カワサキ車はこれ一台のみとなり、ヤマハ車はツアラーのFJR1300だけで、ヤマハ歴もこれ一台のみとなっています。BMWは現在まで常に一台は所有しており、スズキ車はまだ所有したことがありません。当初は通勤用にと購入した、ホンダドリーム店からCRF250Lを購入してからは、今あるダートに感謝しつつ、まさに夢のように素晴らしい林道ライフを送っています。

 

 

サイト開設:2018年9月

(2019年5月加筆更新)