林道ファン〜林道探索が好きなバイク乗りの備忘録

林道にロマンを感じるバイク乗りが、日々変わりゆく関東甲信越の林道を実走調査して記録に残しています。

福島県・二本川林道

麓から鶴石山林道と並行しながら上り、終点で合流する完抜け林道

探索年:2017年12月

所在地:福島県いわき市三和町

舗装状況:完抜けダート

難易度:車重200kg以上走行可

関連林道:鶴石山林道

一口メモ:首都圏の林道好きが泣いて喜ぶような極上の林道群が密集している、いわき市を代表する林道。高速からのアプローチがとても良く、高速を降りてすぐダートという林道では、千葉県の鬼泪山林道や金谷元名林道と並ぶほどの近さに位置しています。国道49号線側をアプローチルートとして鶴石山林道をはじめ、日渡高野林道などと組み合わせて走行していくのがおすすめ。国道49号のいわき三和インター側にはコンビニやおいしい食堂があり、食事時にいったん下山することも可能。ここ周辺だけで丸一日じっくりと楽しめるどころか、入り込んだら最後、奥へ進めば進むほど迷路のように分岐する林道が出現してくるので、ぜひとも2日以上の休暇を取って来たいエリアです。

 

  

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国道49号線をアプローチとして使うと、国道から入り山ノ神集落までは鶴石山林道への道と同じ道をたどります。二本川林道へはそのまま集落を直進していくと、二本川線の起点看板が見えてくるので左の細道へと左折していきます。

  

 

 

  

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林道に入り最後の民家を過ぎて間もなくすると舗装が途切れてダートに変わりました。舗装からダートに変わる瞬間は毎度のことテンションが上がりますね。だからと言って別にカッ飛んでいく走りをしようとするわけではなく、安全にまったりマイペースで進みますよ。

 

  

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 路面はこのエリアでよく見かける締まった砂利ダートで、ゆるやかな勾配に差し掛かりました。

  

 

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おや、ここはせっかく側溝があるのに路面が掘れてしまっていますね。大雨の後など雨水がうまく側溝に流れずに路面を洗い流してしまっているのでしょうか。水の流れを分断させるU字溝やゴムシートが必要ですね。

  

 

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その先では道路を横切るU字溝があり前後が舗装されていますが、その手前が水の流れで掘れてしまっています。なんか意味がないですね。うまい具合に修復されることを願っています。

 

  

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道はさらに勾配を増して樹林帯の中へと続いています。右左右左とクイックなラインを描く生きた道の姿が美しいです。

 

  

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ただ二本川線は距離が2kmに満たないため、あっという間に終わってしまいます。接続する林道は鶴石山林道です。左へ下ると先ほどの山ノ神集落へとつながっており、国道49号線へと戻ることができます。右折して上っていくと鶴石山山頂へと続く道になります。

  

 

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鶴石山林道から見た別角度の写真です。二本川線は左から登ってきました。ここには木製の林道標と終点表示の看板が立っています。

 

ここはまだまだ国道から入って入口側の地点です。ここを少し上がるとすぐにまた別の林道が分岐しています。この先のルート選びに悩むというのもまた楽しみのうちの一つです。

 

 

鶴石山林道 の探索にもどる。

 

 

(2018年12月公開)

福島県・鶴石山林道 ③【完】

探索年:2017年12月

所在地:福島県いわき市三和町

舗装状況:完抜けダート

難易度:車重200kg以上走行可

関連林道:二本川林道・日渡高野林道・硯石林道

 

 

前回からの続きです。

➡︎鶴石山林道 ② を探索してくる。

➡︎いや、林道入口から探索してこよう。

 

 

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鶴石山林道の林道標を発見しました。「終点」と書いてありますが、ツーリングマップルを見ても、鶴石山林道の終点で別の林道と接続する分岐路はまだ先なので、ここが当林道の終点だとすると、ここから分岐点までのダートは別の林道になってしまうのか、それとも名無しの林道なのか、はて?

 

 

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先ほどの林道標があった地点から少し進むと、片側の斜面の木々が広く伐採されて見晴らしの良い場所に出ました。鶴石山山頂から続く電柱が道に沿って建っており、未舗装の車道と比較的新しいコンクリート電柱との組み合わせが、どこかミスマッチで印象に残ります。

 

 

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西側の木々が伐採された斜面からは、正面に広くなだらかに連なる古殿町側の山々を眺めることができます。この周辺だけ道も広く開けた好景ポイントなので、バイクを止めて休憩していくのも良いと思います。

 

 

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再び樹林帯に入り、固く踏みしめられたフラットな砂利ダートを進みます。

 

 

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新たな分岐点が現れました。右に上るダートはゲートがあり走行することはできません。ここはT字路になっているので、左に曲がっていきます。なお地図で見るとこのゲートの先はいわき鶴石牧場があるようです。

ちなみに手前の逆コースから直進してくると、ゲートの存在に驚いて、ここに来てゲート閉鎖か!と焦ってしまいそうですが、ご安心を。本線は右へとカーブしており、しっかり道が続いています。この地点で本線は右に右折する形になるため、私有地の牧場内へと誤って入り込まないようにゲートで閉鎖されているのでしょう。

 

 

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逆ルートから進む場合は、ゲートのある分岐点を右折していきます。

 

 

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ダートから舗装路に変わりしばらく進むと、ダートの硯石林道と合流して鶴石山林道は終了となります。なお先ほどあった林道標の終点表記が正しければ、林道標からここまでの道は鶴石山林道ではなかったということになりますが・・・

 

 

 

 

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道路わきに年季の入った鉄製の林道標が建っていました。「峰越連絡林道鶴石山線」と書いてあります。もしも鶴石山林道と別のものとするならば、峰越連絡林道がここから始まり、先ほどの終点表記のあった地点がこの連絡林道の終点ということなのかもしれません。

気になったので峰越連絡林道と林道の違いを調べてみましたが、分かりませんでした。私の勝手な見解になりますが、「峰越連絡」という地形に合わせた正式名称が存在しているが、略称として一般的に林道○○線と呼んでいるのかもしれません。

まあ深く分析していくと混乱して来そうなので、深くは考えずにここまでを鶴石山林道ということにしておきましょう。

 

 

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鶴石山林道と接続している硯石林道がここからカーブして消えていきます。カーブの先が気になってワクワクしてきますが、新たな林道の探索はまたこんど。

 

途中に1ヶ所だけぬるぐちゃの水たまりの存在があったものの、楽しく走れる極上の林道でした。できればリッターオフバイクはブロックタイヤを履いて訪れるとより安心して走れそうです。

 

 

(2018年12月公開)

 

福島県・鶴石山林道 ②

探索年:2017年12月

所在地:福島県いわき市三和町

舗装状況:完抜ダート

難易度:リッターオフ車走行可

関連林道:二本川林道・日渡高野林道・硯石林道

 

 

前回からの続きです。

鶴石山林道 ① を探索してくる。

 

 

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林道二本川線や日渡高野線との分岐を過ぎてからは、かなりの勾配で鶴石山山頂に向けてどんどん高度を稼いでいきます。

勾配区間には断続的にアスファルト舗装がされており、ダートと舗装路面が交互に入れ替わる箇所があります。

 

 

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さらに上がっていくと、日陰にはうっすらと雪が積もっているところがありました。当日の気温は5℃くらいでしたが、探索日の翌週には本格的な積雪となった模様です。

 

 

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先ほどの日陰部分にはうっすらと雪があり寒々とした雰囲気でしたが、稜線付近まで上がるとこのような日当たりの良い開放的な区間に出ました。

 

 

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すっかり葉が散ってしまった稜線上のフラットダート区間です。スロットルを豪快に開けるのも自由ですが、私は左右の景色を楽しみつつ稜線上のフラット路面をまったりと走り抜ける方が楽しいです。

 

 

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雲一つない見事な快晴で、現在の気温が5℃くらいとは写真からはとても想像できません。

 

 

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稜線上をゆくこの区間からは、木々の切れ目から遠野町の山並みを望むことができます。

 

 

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稜線上の開けた区間を過ぎて進んでいくと、本線のカーブ途中から勾配を登っていく分岐ダートが現れました。本線は右から手前へのカーブで、左上に上っている道が分岐ダートです。地図を見てみるとピストン路のようで距離も短そうなので、今回は寄り道していくことにしましょう。

 

 

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分岐ダートはS字のヘアピンを描き、急勾配の登りとなっています。

 

 

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勾配の上側からS字カーブを見下ろしたところです。ここだけ2車線近い広さの道幅があり、独特な光景です。

 

 

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登り勾配とカーブのみの支線ダートですが、大変固く締まった走りやすいダートです。支線は距離が短く、このカーブの先で終点のようです。

 

 

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分岐ダートはここで終点となり、その頂上はなんと鶴石山の山頂でした。山頂には電波塔があり、この道は電波塔への管理道といったところでしょうか。 ちなみにせっかくの名のある山頂ですが展望台やベンチなどはなく、訪れたところで見どころは何もありません。

 

通常なら見晴らしの良い山頂で休憩にはもってこいとなる場所になるものですが、ここは電波塔があるのみで閉鎖的な雰囲気の場所で、せっかくの名のある山頂なのにもったいないというか少し残念な気持ちが残り、このまますぐに引き返しました。

 

 

三和側入り口から鶴石山山頂直下のこの地点でおよそ3分の2を通過し、鶴石山林道終点まで残り少なくなってきました。

  

 

鶴石山林道 ③ へと続きます。

鶴石山林道 ③ を探索しに行く。

 

 

(2018年12月公開)

福島県・鶴石山林道 ①

稜線上の明るい雰囲気が気持ち良い、鶴石山山頂へと続く山岳ダート林道

探索年:2017年12月

所在地:福島県いわき市三和町

舗装状況:完抜けダート

難易度:車重200kg以上走行可

関連林道:二本川林道・日渡高野林道・硯石林道

一口メモ:首都圏の林道好きが泣いて喜ぶような極上の林道群が密集している、いわき市を代表する林道。高速からのアプローチがとても良く、高速を降りてすぐダートという林道では、千葉県の鬼泪山林道や金谷元名林道と並ぶほどの近さに位置しています。鶴石山山頂付近の稜線上の道からは、眺望の良い区間が続き、とても気分よく走行できる林道。 山頂から遠野町側は締まった砂利ダートが続きリッターアドベンチャーでも快適に走れますが、三和町側の道は日陰部分に柔らかい土ダートが目立ち、ぬかるみがあったり倒木があったりと、荒れぎみの部分があります。国道49号のいわき三和インター側にはコンビニやおいしい食堂があり、食事時にいったん下山することも可能。ここ周辺だけで丸一日じっくりと楽しめるので、ぜひとも1泊して来たいところです。

 

 

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 常磐自動車道のいわき三和インターを降りて、国道49号線をほんの少し走るだけですぐに鶴石山林道の入り口に到着します。この林道を入口として、まさにダート林道の迷宮と言わんばかりの林道群が密集しており、日帰りで帰るとしたらもったいないと断言できる魅力的なエリアです。国道を少しだけ進み、三和町渡戸地区から好間川を渡って、数件の集落を抜けた地点から林道が始まります。周辺はとても静かな雰囲気なので、民家に迷惑をかけないよう、停車時はすぐにエンジンを止めてから撮影など行うのがよいでしょう。

 

 

 

 

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上の写真の地点から林道入り口を振り返った写真です。ダートはすぐに始まり、4輪車の轍も見られます。左に何かさびれた丸い看板があるような気がしますが、たぶん気のせいでしょう。

 

 

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序盤のうちはきつい勾配もなく、右に左に緩やかなカーブを描きながら、走りやすい土路面のダートが続きます。

 

 

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しばらくは左に渓流を見ながらぐんぐん高度を上げていきます。

 

 

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車道と川の間にはもちろんガードレールなどありません。

 

 

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途中枯れ枝が横たわっていました。前方に見える左右の枝の幅は軽自動車ぐらいの幅しかありません。

 

 

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カーブ地点に土ダートとぬかるみと落ち葉の組み合わせ。オンロードタイヤだと滑って苦労しそうな場所です。

 

 

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この先に行きたければ己のタイヤでここを確実にグリップさせて越えてゆけ!

 

そんな大自然からの声が聞こえてきそうな天然の検問所とも捉えられる、道幅いっぱいの水たまり箇所が現れました。横を避けていこうにもぬるぬるふかふか路面でライン取りに気を使います。上の2枚の写真にもあるように、ぬるふかダートのような路面に遭遇した場合、オンロードタイプのノーマルタイヤを履いた重量級バイクで訪れたときは、この先の状況に危険を感じてここで引き返すか判断を求められる場面かもしれません。

 

 

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林道二本川線との分岐地点

 

勾配を登っていくと途中で分岐する林道に出会いました。写真では右から手前へのカーブが本線で、手前側に登っていきます。

 

 

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先ほどの分岐点から少し上がるとまた別の分岐林道に出会いました。

 

 

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林道日渡高野線 起点

 

分岐点からはフラットなダートがゆるやかなカーブを描いていました。 ここはまた今度探索することにしましょう。

 

ここまで2本のダート林道分岐があり、寄り道したい衝動に駆られますが、ぐっとこらえて鶴石山林道本線を進んでいきます。

 

 

鶴石山林道 ② へと続きます。

鶴石山林道 ② を探索しに行く。

分岐林道が気になる!二本川林道 を探索しに行く。

 


(2018年12月公開)

千葉県・鹿野山林道 2018

マザー牧場から麓へと下る、人知れず存在する完抜け舗装林道

探索年:2018年2月

所在地:千葉県君津

舗装状況:完抜け全舗装

難易度:オンロードバイク走行可

一口メモ:鹿野山の丘陵地に広がるマザー牧場の脇道から入り、富津市の国道465号線の田倉へと抜けている完抜け舗装林道。かつてはこの林道も未舗装林道だったようですが、舗装された現在も、曲がりくねった緩やかな峠道が谷筋に沿って延びており、突然現れるトンネルも良い雰囲気を出しています。鬼泪山林道とつないで走るのがおすすめ。所々発生していた崩落箇所は2018年現在は全て復旧しています。

 

 マザー牧場側からのアプローチは少々分かりづらいですが、県道93号線上のサンライフ鹿野山というバス停があるT字路から入ります。先の分岐では右に下っていく道を選び、数件の民家を過ぎてからも道なりに進んで、廃?ペンション群を抜けて下っていきます。

 

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 ペンション跡地?を抜けるとこのT字路に突き当たります。バイクは右を向いていますが、実際の進路は右から下りてきて、写真手前の道へと左折する形になります。ちなみに正面の道はマザー牧場の敷地内へと続いており通過不可能ですが、かつての林道は直進側が正規ルートで、現在のマザー牧場バス停前の交差点付近につながっていたような記憶があります。

そういえば、現在のマザー牧場側からのアプローチ路はここまでは市道で鹿野山林道ではないはずで、数年訪れない間にマザー牧場の敷地内の大規模改修があったのか、道の構造まで変わってしまったのではないかと考えられます。写真に映っている青い看板もまだ新しいですしね。

 

 

 

 

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 T字路の別角度からの写真です。進路としては左奥から下りてきてUターンするように右奥へと下って行きます。たしかこの付近に林道標が立っていたような気がしますが、撮り忘れてしまいました。

 

 

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T字路を過ぎて間もなく1本目のトンネルが現れます。トンネル内はもちろん照明などありません。なおトンネルがあるような雰囲気ではなかったため、突然現れると驚きますよ。

 

 

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トンネルを越えると右に景色が開けてきます。分かりづらいですが、鹿野山林道は正面左の山の中腹を左から右へと下って行くのが見えています。

 

 

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ここが近年大規模な土砂崩れのあった地点です。きちんと修復されましたが、道を挟んで右の斜面も崩れて木がなくなったため、景色が開けてちょっとした展望ポイントになっています。

 

 

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カーブ地点に残った赤土の僅かなダート、ではなくて枯れ枝が堆積しているため一見ダートのように見えていますが、ここも舗装路面です。カーブ地点に限ってこんな滑りやすそうな路面なので気が抜けませんが、逆に林道らしい味のある雰囲気が出ています。

 

 

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時折見える、低いながらも奥へと連なる房総の山々が見えるとその都度立ち止まって見入ってしまいます。

 

 

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またカーブに限ってこんな水たまりが!本当にいやらしいですね。

 

 

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ここが鹿野山林道でいちばん見晴らしの良い地点でしょうか。正面の山と、谷を挟んで先ほど走ってきた右の斜面に見えている林道の道筋が印象的で好きな光景です。

 

 

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林道が大きく進路を変えたあと、2本目のトンネルが見えてきました。右の斜面の地層が特徴的です。この場所、歴史を感じる地層と急カーブに吸い込まれるようなトンネルとの組み合わせがまさに房総らしく、改めて写真で見るとまるでジオラマのようです。ここには静寂かつ幻想的な雰囲気が漂い、訪れるたびに立ち止まってしまいます。

 

 

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写真奥から手前へと細かいカーブをクリアしながら下ってきます。ここも右の壁に地層がはっきりと映し出されています。房総丘陵も大昔は海の底だったのか⁉なんて感慨深くなったりします。近くでよく見れば地表に貝が映っているかも?

 

 

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国道465号線との交差地点です。ここまで来ると鹿野山林道の終点も近いです。

 

 

2013年に崩落があった時の写真です。

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国道との立体交差先では2013年に土砂崩れがあり、ご覧の状況でした。

 

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木をどかして頑張って崩落地点を越えたのも懐かしい思い出です。この時の私のバイクはまだ購入して間もないCRF250Lでした。

 

 

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ほどなくして国道465号線と合流して終了です。ちなみに正面に続く国道のバイパスができる前は、右への道が先ほどの崩落地点があった場所の直前まで国道の旧道となっていて、途中に分岐があり旧トンネルで峠を越えていました。(現在は車両通行止め)

 

 

(2018年10月公開)

 

 

福島県・林道 西小川線 ②【完】

探索年:2018年10月

所在地:福島県いわき市

舗装状況:完抜けダート

難易度:車重200kg以上走行可

 

 

前回からの続きです。

林道 西小川線 ① を探索してくる。

 

 

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先ほどの急登カーブ地点からは通行は途絶えたかなと思いましたが、フラット路面に戻り轍が復活して安心しました。

 

 

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写真では分かりづらいですが、登り勾配に入った先で路面が少しガレています。

 

 

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この林道で唯一ちょっとしたクレバスが現れた区間です。オフバイクなら何の問題もありませんが、4輪車は最徐行をしてルートを選ばないと通過できません。

 

 

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 先ほどの勾配区間のちょいガレ路面を過ぎると、路面の緑の草が印象的な落ち着いた路面がしばらく続きます。

 

 

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ここにきて初めて土路面の轍に変わりました。

 

 

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その先はまた砂利路面に戻り、なんとも心地よいフラットダートと緑のトンネルが印象的な一枚です。

 

 

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伐採のための作業道との分岐点に出ました。左の斜面からキャタピラやクレーン車の出入りがあります。ここから先は終点まで運搬トラックの通行路となっているようです。

 

 

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その先では林道との分岐点があり、右から合流する林道は曲ブナ線です。倒木で今回断念した林道の逆側の入り口がここになります。

 

 

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西小川線は先ほどの分岐点から左にカーブしていきます。今までの路面とは変わりトラックの轍が道の両脇いっぱいにまで広がっているのが分かります。

 

 

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私はやはり今までのような軽トラ幅の轍のほうが、雰囲気もあるので好きですねえ。

 

 

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しばらく走るとダート路面が終わり、舗装路に変わると民家に出て終了です。

 

 

おまけのショット

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林道からの帰り道、横道にダートを見つけたので吸い込まれるように入ってみたら、急斜面の下りののち、田んぼに出て行き止まりでした。今は利用されていない雰囲気でしたが、もともとは田んぼの作業用に開拓された道だったのでしょう。

 

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写真では勾配の角度が伝わりづらいですが、こんなガレガレの急斜面を帰りは登っていくことに。間違ってもアフリカツインで入り込まなくてよかったと強く思いました。ちなみにUターンのために方向転換中に見事にUターンごけしましたよ。( ノД`)シクシク…

 

 

(2018年10月公開)

 

福島県・林道 西小川線 ①

いわき駅からほど近く、中間の緑のトンネルと静寂な雰囲気が好ましい完抜けダート林道

探索年:2018年10月

所在地:福島県いわき市

舗装状況:完抜けダート

難易度:車重200kg以上走行可

一口メモ:いわき市の市街地から最も近くに位置する穴場的な林道の一つで、貴重な完抜けダート林道。JR常磐線いわき駅を拠点にすると、数多くある周辺の林道をうまく組み合わせて一日じっくりと楽しむことができます。メインの県道からは直接接続していないため、入口までのアプローチに難あり。全体的にとてもフラットな路面ですが、後半は出口にかけて伐採車の出入りがあり路面ともども雰囲気は一変するのが特徴です。

 

 

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いわき駅からわずか2駅、磐越東線の小川郷駅から小玉ダムへと至る舗装路を上ってくるとこの地点に到着します。

 

 

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西小川線の起点です。入口からダートが続いているので、舗装路を辿ってくると見落とすことはないでしょう。残念ながら林道標は古く読み取りづらいものの、一応入口には備え付けてあります。

  

 

 

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固く締まった砂利ダートが奥へと続いており、地図では完抜け表示になっているので期待が高まります。

 

 

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上り勾配が始まる左カーブ地点から、舗装路に切り替わりました。まさかダートはここで終わり?このまま舗装林道と化してしまうのかと思いつつ上り始めます。

 

 

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しかしごく短い左カーブの先には再びダート路面が見えており、ホッとしました。ただこの先も急登でカーブが続いています。

 

 

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お気づきでしょうか?この道は道路と並行して珍しく電柱が続いており、前方には高圧送電線も見えています。この先には民家でもあるのでしょうか?

 

 

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しばらく進むと左手に、おそらく先ほどの鉄塔へと続く分岐がありました。この細道は徒歩専用で、東電が管理する鉄塔の保守点検のため定期的に利用されているものと思われます。

 

 

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東電の作業路との分岐を過ぎると、今までの車の通行がありそうなしっかりとした路面とは様子が変わり、急に通行の途絶えた感が強くなってきました。

 

 

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うーん、たまらないですねえ。この普通4輪車が入ってこないような静寂な山中の未舗装路の雰囲気が何とも言えず大好きです。

 

 

林道 西小川線 ② に続きます。

➡林道 西小川線 ② を探索しに行く。

 

 

(2018年10月公開)

福島県・林道 曲ブナ線 2018(倒木で通り抜け不可能)

完抜けだが途中の倒木により通行の途絶えた感の強い、荒れ気味のダート林道

探索年:2018年10月

所在地:福島県いわき市

舗装状況:完抜けダート

難易度:車重200㎏未満推奨

一口メモ:いわき市の市街地から最も近くに位置する林道の一つである完抜けのダート林道。JR常磐線いわき駅を拠点にすると、数多くある周辺の林道をうまく組み合わせて一日じっくりと楽しむことができます。当林道はメインの県道からは直接接続していないため、入口までのアプローチに難あり。2018年10月現在途中に倒木があり、通り抜けは不可能になっています。

 

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 地図では猿倉公園を目安に辿ってくると分かりやすいです。林道は左に分かれていく道で、入口からダートが続いています。

 

 

 

 

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林道起点にはしっかりとしたきれいな林道標が設置されています。

 

 

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左に民家があるため、未舗装ながら幅の広い締まった路面ですが、この走りやすそうな路面は残念ながらここまでです。

 

 

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民家を過ぎると急に道幅が狭くなり、急登のため簡易舗装がされています。

 

 

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簡易舗装地点を越えるとお決まりの軽トラ幅の轍のダート路面が始まります。右のポールの意味するものは、この先の路面に対する最初の警告でしょうか?

 

 

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轍はあるものの、砂利の浮き方からするとこの先の通行量の少なさが見て取れます。

 

 

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急登のため再度舗装路面に変わりましたが、コケもあり滑りやすそうな路面です。これだけ見ると全く交通量のない舗装林道といった感じです。

 

 

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細めの倒木です。自然のままなのか、それとも簡易的なゲート代わりなのかは分かりませんが、脇にどかしておいてあげましたよ。

 

 

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急登のヘアピンカーブです。ここも舗装されていました。もしここが荒れた砂利路面だと気を使う場面かもしれません。

 

 

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舗装とダートが交互に続いている印象ですが、ここに来てより一層と廃道感が濃くなってきました。そして、カーブを曲がると・・・

 

  あれは⁉

 

 !!!!!!

 

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やられました、巨大な倒木です。左の斜面から右に折れて倒れていました。人力ではびくともせず、右脇から通過しようとも思いましたが、右は急斜面で危険なのでここで引き返すことにしました。

 

昨年からの台風により今年は倒木が目立つ気がします。ここもおそらく倒木は撤去されると思いますが、不意打ちの足止めは気が滅入るので、来年の探索からは常にノコギリを携帯しておくことにしましょう。倒木の除去に期待しつつ、次回は完抜け走行を心に決めて再探索したいと思います。

 

なお逆側の入り口からも進入してみましたが、途中で作業車が止まっており進めなかったため、断念しました。

 

 

(2018年9月公開)

千葉県・鬼泪山林道の名無しダート

今となっては鬼泪山林道よりも楽しい名無しダート

探索年:2018年2月

所在地:千葉県富津市

舗装状況:完抜け全ダート

難易度:車重200kg以上走行可

一口メモ:鬼泪山林道を上っていく途中に分岐している名無しダート林道。本線の鬼泪山林道が大部分舗装化されている中、この林道は通常の4輪車の通行を拒むほどの適度なガレがあり、オフロードバイクにとって今となってはこちらの林道のほうがはるかに楽しく走りがいがあると感じられるので、こちらの道をアプローチに使ったほうが変化があって面白そう。なお、周辺の支線はゲートがあるので進入は不可能です。

 

 

鬼泪山林道を下側から上って行くと、舗装区間の途中でダート林道が左から合流してきます。このダート林道をさっそく探索してみましょう。

 

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 現在地から右に分岐している道が名無しダートです。

 

 

 

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 早速ダート区間に突入して少し進むと、前方に障害物が見えてきました。

 

 

 

f:id:rindoufan:20180923180412j:plain進路をふさぐように倒木が頭上を覆っていましたが、バイクなら難なくクリアできました。背の高い4輪は通過は厳しいかもしれません。

 

 

 

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続いて前方には大きなクレバスが。写真では分かりづらいですが、深さは30センチほどもあり、この時点で普通の4輪車はもう先に進むことはできないでしょう。

 

 

 

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 すでに廃道のような雰囲気ですが、ここは路面は固く、倒木をすり抜けできるスリムなバイクなら通過は容易です。

 

 

 

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路面がフラットなのはこの平場までで、この先は登り勾配が続き、路面もガレ始めてきます。

 

 

 

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上り勾配の少しガレた区間を越えると、大岩ゴロゴロの崩落地点に差し掛かります。ここもバイクなら問題ありませんが、自動車はムリですね。

 

 

 

 

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落石地点を越えると、4輪車の轍が見え始めました。向こうから来た車はこの付近で引き返しているのでしょうか?

 

 

 

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しばらく進むと簡易舗装のような路面に変わりました。ただ舗装は大部分が痛み、ほぼダート道と変わりがない状態です。

 

 

 

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アスファルト路面に変わり、この先は民家が現れてきます。

 

 

 

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同地点で振り返った写真がこちらです。こちらから見ると林道は左奥へと消えていきます。

 

 

 

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小さな集落を越えていくと、やがて県道163号に合流しました。

 

鬼泪山林道本線の探索はこちらから。

 

 

(2018年9月公開)

林道コラム

「林道」という道路に対して私が考えていることや、林道の魅力をコラム形式でまとめてみました。魅力的なダート林道がいつまでも同じ姿で残ることを願い、記事を書いていますので、少しでも共感していただける部分があればとても嬉しく思います。

 

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もくじ

  

林道とはどんな道?

林道とは、主に山間部などで森林管理や林業の作業のために設けられた道路のことです。

 

基本的に未舗装の車道と定義したいところですが、現在の日本の林道はその大部分がアスファルト舗装の道路がほとんどであり、勾配のきつい峠道などはコンクリートで舗装されている林道が多くみられます。

 

郊外の山中では木材搬出用のトラックがその運搬のために、行き違いもできないような1車線の狭い車道を車幅いっぱいに使い、峠道を木材を満載にして走行していく光景がよく見られます。

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左の道は木材運搬のため、大型トラックによる走行跡が道幅いっぱいに広がっている。伐採作業前は右の道と同じ幅だった。ちなみに右の道が本線で、左の道は支線のピストン林道。

一方で大規模林道、広域基幹林道といったきれいに舗装されたセンターライン付きの完全2車線道路もあり、 このような広い道路が山中にあると快適なワインディング道路となっているため、オンロードバイクのほうが楽しめるかもしれません。 また本線の林道から分岐している支線となる林道や、キャタピラーのような林業専用機のための 作業道といった道も存在しています。 作業道ともなると車両の通行は想定されていないため、とんでもない急勾配に圧倒されます。 未舗装の林道、いわゆるダート林道については次の項目で解説します。

 

 

ダート林道の魅力

オフロードバイクでツーリングに出かけた場合、曲がりくねった山間の狭い舗装林道を走るのも楽しいですが、やはり未舗装の林道に出会いたいものです。

 

延々とオフロードバイクで長い距離舗装路を走ってきた後に、アスファルトが途切れてダートに切り替わった瞬間は何回遭遇しても気分が高まります。

 

ここからはいよいよオフロードバイクの本領発揮です。 ここまで来ると一般車はまず入り込んでこないので、誰もいない静寂に包まれたダート区間を軽快に走ることができます。

 

オフロードバイクならではの軽快性と豊かなサスストロークを生かして、車体を操りながら未舗装路を進んでいくことは舗装区間では味わえない醍醐味です。 さらには表の主要道からは見えない山間からの景観を見た時の満足感と感動はたまらないものがあります。

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長野県高山村   湯沢林道にて。台風シーズン中、奇跡的に快晴に恵まれた。

また、林道走行に慣れてくると、本線を走っていると途中で分岐している支線に出会うことが多々あります。 支線は別の道に繋がっていることもありますが、そのほとんどは途中で行き止まりのピストン林道です。 本線とは違い支線は車両の通行はまずないため、その閉鎖感漂う暗い雰囲気に進入を躊躇するかも しれません。 しかし林道好きのライダーは持ちあふれた探求心から、そこが車道である限り探索しに行くのです。

 

 

ダート林道の危険性

ダート林道は舗装されていないため、当然舗装路に比べてグリップ力で劣ります。

 

オフロードバイクではグリップの良いブロックタイヤを履いて走りますが、すべての路面でグリップするというわけではありません。 フラットな路面ならオンロードタイプのタイヤでも走行できますが、途中には水たまりや泥でぬちゃぬちゃした泥濘もあるかもしれません。

 

あえてリアタイヤを滑らせてコーナーをクリアしていく方法もありますが、クローズドコースではないので 公道であることを意識して、常に対向車の存在を念頭に置いて安全速度で走行することが大事です。

 

主要道とは違いよく遭遇するのが、突然のがけ崩れや崩落などです。マイナーな林道になるほど保守整備がされていないので、走行に注意が必要です。 また雨水で路面が掘れて大きなクレバスとなっている場合もあります。 こうなると普通の4輪車ではまず通過は不可能になってきます。

 

このような状態もある林道で特に怖いのが、山中での事故や故障です。途中で事故を起こしても圏外により 携帯が通じず、助けを呼べない状態になることだけは避けたいです。

 

またパンクの危険は常に付きまといます。私は当初は液体式の瞬間パンク修理材のみ携帯していましたが、 街中での使用でしたが一度も治ったことがありませんでした。現在は自分で修理できるように予備のチューブと交換工具一式を必ず積んで出かけます。

 

2017年の夏には長野の山中でフロントタイヤがパンクして、チューブの修理をしましたが穴が多すぎて治らず、予備チューブもなかったため結局治せず、麓までだましだまし下ってレッカーのお世話になったことがありました。

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長野県  丸山林道にて。リアではなくフロントがパンク。予備チューブはリアしか持っていなかったため、応急修理をしたが穴が多すぎて結局直せなかった。

 

林道ツーリングに適しているバイクは?

狭い林道を4輪車がドライブが目的で訪れることはあまりなさそうですが、スリムで軽快なバイクは舗装林道なら楽しいツーリングコースになります。

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新潟県妙高市   4月下旬で峠付近は残雪があった。舗装林道だが、旅のお供はCB1100RSと完全なオンロードバイクで入り込んでしまった。

さらに舗装林道も奥深くに入り込むと、ついには舗装が途切れ、待ちに待った未舗装路に遭遇した時はオフロードバイクの本領発揮です。

 

ダート走行を視野に入れたツーリングだと、やはり軽量なオフロードバイクで出かけたくなります。 R1200GSなどを代表とするアドベンチャータイプのバイクは、過去に走ったことがありフラットな完抜けの 林道なら安心ですが、先の路面が分からない様な初めて訪れる林道や、荒れている林道は250cc辺りの軽量バイクで行くようにしています。

 

例えば首都圏から高速を使って福島県まで行くような場合、セローやCRF250Lなどのスクリーンがないタイプだと長時間の高速走行は、強風時や気温が低かったりすると本当に疲れますが、カウルやスクリーンがあると道中の通過が劇的に楽になります。

 

私はCRF250Lから250RALLYに乗り替えたところ、高速での長時間走行が劇的に楽になり、G650GSの出番がかなり減りました。 首都圏から東北や上信越へ出かける小排気量のオフ車を見ない気がするのは、その点が関係しているのでしょうか。

 

R1200GSやCRF1000Lなどのリッタークラスのバイクは転倒時に起こすのに体力を使います。 過去に2回連続で転倒して苦労して一人で引き起こした後は、もう体力がなくなりそのまま山を下ったこともありました。

 

近場であればスクリーンのない小排気量のバイクで問題ないですが、高速を使った遠出はツーリングセローやCRFラリーなどのバイクが適していると思います。 高速走行中はリッターアドベンチャーが羨ましくなるというのもまた事実ですが。

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福島県   田代山林道にて。アフリカツインはともかく、左のバイクはなんと隼!で無事完走。よく整備された林道ならオンロードバイクでも通過は可能。でも楽しいかどうかは本人次第?

 

将来もダート林道を楽しく走るために。

現在の日本の林道は大部分が舗装化されてしまい、公道としてまともに走れるダート林道は本当に減ってきています。

 

せっかくダート林道を見つけても、すぐに鉄壁のゲートがあったりして進入不可の林道もかなり存在しています。 特にゲートに関しては、以前はなかったものが新たに設置されているというケースが見受けられます。

 

ゲートが設置されているのは、環境破壊防止や不法投棄!対策だと思いますが、特に不法投棄なんて事はもってのほかです。 山中で粗大ごみを見かけたりするとげんなりしてきます。きれいな自然が台無しですね。

 

ゲートの問題に関しては、オフ車乗りにも関係しています。特に秩父方面の飯能市の有名林道のゲートを破壊して通過することや、さらにその林道内で事故や事故死が発生して大問題となっている現実などは、自分たちの首を絞めているようなものです。(関係するゲート破壊の記事は現在削除されています。)先の問題への対策もあるでしょうが、これ以上現在走れている有名林道を今後ゲート閉鎖されていかれないよう、私たちもマナーを守って走行していかなければなりません。ゆえに、法的に閉鎖されている林道はもちろんバイクでは走りませんし、このサイトで紹介するということもありません。

 

ゲートがなく走行可能な林道でも、平日は林業関係の方が伐採作業などを行っている現場によく遭遇します。こちらは趣味で走らせてもらっているという自覚を常に持ち、挨拶を忘れず行うようにして通過したいものです。

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国有林のため途中でゲート規制。マナーはきちんと守り、この先バイクでの進入はやめましょう。 

また、集団での林道走行にも注意が必要です。林道途中には民家が存在している場合もあります。大音量のバイクが大集団で集落を疾走していく姿は、そこに住む住民から見たらどのような印象に映っているでしょうか?私は林道ツーリングは単独以外ではごく少人数での走行が理想的に思います。(注:単独走行は自己責任です。)山の暴走族という悪印象を持たれないようにしたいものです。

 

林道を訪れるとその入り口に通じる小道には民家が点在していることがよくあります。私がその周囲で地図を確認したりひと休みしていたりすると、散歩などで通りかかった住民の人が私に声をかけてくれることが多々あります。「どこから来たの?」「千葉県から来たんですよ。」「ここを行くと向こうの町に抜けられるよ。」明るく挨拶をして会話を行うことも、県外から訪れたライダーの印象を悪く思われないようにするためにはとても大事なことだと思います。

  

林道では見通しのきく直線はもちろんのこと、ブラインドカーブでさえもかっ飛ばして来るライダーを時たま見かけます。しかし公に走れる林道は公道でありクローズドコースではありません。本当に飛ばしたいならオフロードコースに行くほうが安全に楽しめるでしょう。

 

私がトコトコ林道を走っていると、後ろからオフロードバイクが追い付いてくることがあります。お互いペースが異なるためすかさず左によって進路を譲ります。そしてまた走っていると今度は私が乗用車に追い付いてしまいます。すると乗用車も気づいて左に寄って道を譲ってくれます。手を挙げて挨拶をして先に行かしてもらいます。このようなことが自然にできるのも、お互い林道を心から楽しんでいるからなのでしょうね。

 

まだまだ関東近県から遠く足を運べば走行可能なダート林道は多く残っていますが、通常全く走行のないフラットな未舗装林道をむやみに舗装化(特に終点に何もなく、車両の通行も特にないピストン林道の舗装化)していくことは やめていただきたいというのも私の本音です。

 

最後になりますが、現在バイクで走れる各地の林道を大切にして、お互い楽しい林道ツーリングを楽しみましょう。

 

(2018年9月公開・2019年1月加筆更新・写真追加)