林道ファン〜林道探索が好きなバイク乗りの備忘録

林道にロマンを感じるバイク乗りが、日々変わりゆく関東甲信越の林道を実走調査して記録に残しています。

福島県・官沢林道

緩やかなアップダウンとカーブが続く走りやすい完抜け林道

探索年:2017年12月

所在地:福島県いわき市遠野町

舗装状況:完抜け全ダート

難易度:車重200kg以上走行可

関連林道:硯石林道・盤木沢林道

一口メモ:標高767mの鶴石山を中心に、周囲に極上の未舗装林道群が密集している、いわき市を代表する林道のひとつ。三和町の国道49号線と遠野町の県道20号線とを結ぶ舗装路の途中に官沢林道の入り口があり、終点はダートの硯石林道に接続しています。終始樹林帯の中を進み景色的に特に見どころはないものの、緩やかなアップダウンとカーブが続き走りやすい林道です。国道49号線側をアプローチルートとして鶴石山林道をはじめ、日渡高野林道などと組み合わせて走行していくのがおすすめ。

 

 

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いわき市三和町の国道49号線と遠野町の県道20号線とを結ぶ舗装路(町道だと思いますがどう見ても舗装林道にしか見えない寂れた狭い峠道)を辿っていくと、途中に官沢林道の入り口があります。

 

  

  

 

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林道入り口には 錆びれた遮断式のゲートがあり、探索当日はゲートは開いていましたが、見たところ崩落通行止めでもない限り今後も遮断されることはないような雰囲気です。

こういった林道がそこそこでも通行のある主要県道の脇にあったりすると、不法投棄防止のためにゲートが閉じられていたりすることが多そうですが、ここはそもそも車の通行そのものがなく、この林道の入り口自体が一般的に分かりづらいため、閉じる必要もないのでしょうか。まあ閉まっていたとしても、ゲート脇からお邪魔できる状態なのでバイクならゲートの意味がないかもしれませんが・・・

  

 

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とっくに紅葉も終わり気温5℃以下の厳寒の冬枯れの景色の中、固く締まった砂利ダートが続いています。

 

  

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うっすらと白い雪が所々に。なぜこんな寒いなか冬の林道を走っているんでしょうか?それは夏には森林の涼を求めて走る楽しさがある一方、冬には寒さに打ち勝ち(もとい、ひたすら耐え続け)静寂の中を楽しむという林道の良さがあるからなのです。実際にはこれを誇らしげに人に言うと、あんたは変態!という言葉しか返ってきませんが、もはや私には褒め言葉にしか聞こえません。

 

  

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特に景色に特徴がありませんが、まったり走る私には最高の環境です。

 

  

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右の斜面に崩落の跡がありましたが、路面はきれいな状態です。過去には路面全体を覆う土砂が積もったこともあったのでしょうか?

  

 

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急なアップダウンもなく、緩やかな下りで道は続いています。ここが舗装林道となってしまったら、落ち葉で滑りやすいだけの魅力のない道になってしまうんでしょうねえ。

 

  

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フラットダートが約5km続いたところで、官沢林道は終点となります。左に進むと硯石林道、右に進むと盤木沢林道で県道20号線へと出ることができます。一切のガレもぬかるみもなく、オンロードバイクでも問題なく走れそうなほど安定した路面状況でした。

 

  

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分岐から官沢林道を見た写真です。右手にはコンクリート製の林道標が設置されています。

 

ここまで数回にわたり鶴石山周辺の林道を探索して回っていますが、本当に路面状況の良いフラットダートが続き、重量級のビッグオフどころか、ネイキッドバイクでも安心して走り回れそうなくらい極上のダートが存在しています。

しかしそれも軽量オフ車で初見の林道を確認していたからこそで、いきなりリッターバイクで入り込んで荒れ、ガレで引き返せない箇所に遭遇したら大変なことになります。私は自分のペースで好きな場所を走り回るのが大好きですが、路面状況が分かっている林道以外は軽量オフバイクで訪れる事を忘れないようにしたいと思います。

なお、これらの本線から分岐する支線系の林道は行き止まりのピストン林道がほとんどで、路面状況も本線とは全く異なり、とてもアフリカツインや1200GSなどの重量級バイクでは通過困難な場所もあり、本線とは違う危険なオーラに断念せざるを得ない場合も多いと思います。

 

 

(2018年12月公開)